ICLについて

正式には「有水晶体眼内レンズ(フェイキック IOL)手術」と言い、水晶体を残したまま、特殊なレンズを眼内に移植する手術です。眼内コンタクトレンズ(Intraocular Contact Lens)や移植コンタクトレンズ(Implantable Contact Lens)の意味で、ICL手術と呼ばれています※。移植した後は毎日のケアを行う必要が無く、元に戻すことやレンズを変更することもできるため、LASIKに代わる新しい近視・乱視矯正治療として注目されています。『せきむかい眼科クリニック』は、2017年にスター・ジャパン社より技術認定を受け、ICL手術を開始しました。
※「Implantable Collamer Lens(ICL)」は、STAAR社の製品を指します。icl-image1
最新の『屈折矯正手術のガイドライン第8版』では、有水晶体眼内レンズ手術の適応につき「原則として21~45歳とする。水晶体の加齢変化を十分に考慮し、老視年齢の患者には慎重に施術する。」とあります。これは、まだ近視が進行する年齢では将来再手術が必要となるため勧められないことと、白内障が始まるご年齢では、この手術が適さない場合があることを示しています。老眼に対応する多焦点タイプのレンズが新たに登場し、適応は拡大しましたが、『せきむかい眼科クリニック』では、引き続き、ICL治療が最適かどうか、慎重な判断を行っています。

ICLは、虹彩の後ろ側に移植するので外からは見えません。レンズが眼の中にあると自覚したり、異物感を感じたりすることはありません。また基本的にレンズは、移植後、眼の中で動いたりずれたりすることはありません。ソフトコンタクトレンズに類似した、水分を含有した柔らかい素材で、生体適合性が高く、無色透明で紫外線をカットする効果があり、経年変化で破れたり変性したりすることがなく安定しています。もし将来別の治療等のため不要になれば、手術で取り出し元の眼に戻すことが可能です。角膜を削ってしまうことが無いため、術後のドライアイが少ない点は、LASIKに勝る大きなメリットです。

ICLは、中等度から強度の近視まで様々な強度の近視と乱視に対応しています。矯正方法の違いから、LASIKや眼鏡よりもすっきり鮮やかな見え方が期待できます。適応は下記の通りです。

適応

・18歳以上(原則として21~45歳に推奨しています)
・中等度から強度の近視(度数約-3Dから-18D位まで)
・乱視が約4.5Dまで
・過去1年の近視の度数が安定して変動が0.5D以内であること
・ドライアイにならない近視矯正手術を望んでいること

不適応

・妊娠中、或いは授乳期間中の女性
・眼の隅角と呼ばれる部分が狭い方

  • 日帰り手術で、手術自体は約15分程度で終了します。麻酔は点眼で行い注射を使用しません。怖さを軽減する効果のある「低濃度笑気麻酔」も追加できます。術後は1時間程度休憩して頂いた後、安全確認の検査を行います。『せきむかい眼科クリニック』では、翌朝まで眼帯をして頂ける片眼ずつの手術(反対眼は翌日可能)を推奨しておりますが、両眼同時手術にも対応しています。
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費用について

『せきむかい眼科クリニック』では、下記のレンズを取り扱っています。

商品名素材認可片眼料金※乱視矯正社名
KS-AquaPORT※コラマー厚労省300,000円+30,000円STAAR(アメリカ)
アイクリルアクリルEU※250,000円+30,000円biotech(スイス)
IPCLアクリルEU※220,000円+30,000円EyeOL(イギリス)
IPCLD(多焦点)※270,000円+30,000円

※KS-AquaPORTは「21歳未満禁忌」とされており、21歳未満の方はお選びになれません。
※アクリル製レンズは厚生労働省未認可ですが、CEマーク(EU全加盟国承認の証)を取得しています。
※料金には、術後3か月間の定期検査費用を含みます。
※IPCLDは近方も見えやすくしたタイプです。40歳以上の方で、老眼にお困りの方に推奨しています。

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